
【放送日時】10月6日(月)
【達人名】青果の達人 花房敏浩
〜みかん〜
■みかんの種類
9月から出回る極早生、11月から出回る早生、12月の中生、 1月以降の普通・晩生と続き、4月頃までの半年間楽しめます。
その後に出回るハウスみかんも加えれば年間を通して楽しめるという、果樹としては珍しい品種です。
■生産量と産地分布
主な産地の殆どが太平洋や瀬戸内海に面した沿岸地で、1〜3位までで約5割のシェアを占めます。
(参考)
収穫量(2007年度)
全国合計 106万6,000トン
1. 和歌山県 18万5,400トン(全国シェア約17%)
2. 愛媛県 16万8,300トン(全国シェア約16%)
3. 静岡県 14万6,200トン(全国シェア約14%)

■岡山県での主力産地
和歌山の有田川共選(○有みかん)
熊本の夢未来
福岡の白木
愛媛の愛媛中央
広島の大長 など
■成分・効能
ビタミンC・・・風邪の予防に有効
クエン酸・・・疲労回復に効果がある
食物繊維・・・便秘予防に良い
β-クリプトキサンチン・・・強力な発ガン抑制効果
■旬について
好みによりますが、やはり11〜12月に出回る早生種でしょう。甘さとじょうのう(中の袋)の食べやすさを兼ね備えている点が
お勧めする理由です。
ただし、天候に左右されやすい(多雨時に腐りやすく、水っぽく
なる)のが難点です。
■栽培方法
通常の栽培方法の他に、最近はマルチ栽培が多くなっています。
マルチ栽培は、地面にマルチシートと呼ばれるものを敷き詰め、
1)水分調節
2)下面への日光反射
を目的とした栽培方法です。
■目利きのポイント
へたの切り口が青いもの(黄色くなってしなびてないもの)
へたの切り口が小さく、果皮の色が濃く張りのあるもの
皮のツブツブが小さくはっきりしていているもの
重みがあるもの
皮にすり傷があるのはOKですが、日焼けしたものは水分が不足
して味が落ちています。
■保存方法について
風通しが良く、涼しい場所で保存します。
箱で購入した場合、腐ったみかんがあれば取り除き、ふたを開けたまま保存します。
本当は、新聞紙の上に1個づつ広げて置くのが理想です。
日持ちは、11月頃のみかんは7〜10日、12月頃のみかんは2週間ぐらいが目安です。

【放送日時】10月13日(月)
【達人名】鮮魚の達人 小倉正幸
〜蟹〜
今でこそズワイガニ、松葉ガニ、越前蟹、またタラバガニ、毛蟹、花咲蟹そして上海蟹と世間では騒がしいですが、かつては、岡山で蟹といえばガザミのことをさしていました。
今のようにタラバガニやズワイガニが食卓をにぎわすようになったのは最近のこと、それまでは渡り蟹がもっとも普通の食用ガニでした。主に東京湾、三河湾、瀬戸内海、有明海そして韓国・台湾などで水揚げされます。この蟹は、一番後ろの足が板のようになっているのが特徴で、これを櫂の如く使って泳ぐことができます。それで海の中を渡り歩くため渡り蟹と呼ばれているようです。一方、他の蟹は、海底を歩いて暮らしています。渡り蟹は、冬になり、水温が14〜15度になると沖合へ移動し、砂泥質の海底に潜って水温が10度前後に上昇するまで冬眠します。
今やかつてほど捕れないために多少影が薄くなりましたが、かなりの勢いで美味なる蟹です。毛蟹やズワイガニにはない、絹のような滑らかな身質であり、上品な甘味がある。ミソや内子(卵巣)の旨さもさることながら、櫂状になっている後足の付根には、この時期びっしり実が詰まっており感動的なほどの逸品です。一箸口に入れたら幸せいっぱい胸いっぱいになること間違いなしです。できたら活けのものをお勧めします。死んでしまったものを茹でるよりも数倍美味しいと思います。
10月11月になると秋の渡り蟹(おすがに)が旬を迎えます。身がびっしり入りこの時期しか食べられない貴重な雄蟹です。内子の入った子持ちの雌蟹のお好きな方も是非この時期の雄の渡り蟹も食べて見て下さい。12月になると2月ぐらいまでの間は子持ちの雌蟹が旬の時期を迎えます。
■簡単で美味しいのは、茹でてポン酢で食べる方法です。海水より少し薄い塩水に活きた渡り蟹を入れて、沸騰させます。蟹の大きさのもよりますが、目安としては沸騰して焼く10分で出来上がります。生きて動いている蟹は水から死んでしまっている蟹は、熱湯から茹で上げるのが基本です。出し味を利かせたかに酢を用意すると料亭の味になります。食べやすくするためには、包丁で切り分けてエラ等を外して蒸すのもいいと思います。また、渡り蟹料理の代表的な食べ方は、「かにちり」で、水炊きにして、ポン酢で召し上がっていただきます。身離れがよく、一番かに本来の味がわかると思います。ポン酢との相性も抜群です。その後の雑炊も、蟹のエキスが一杯で大変美味しいです。そして、伝統的な食べ方はやはり煮付けです。その煮汁を使って汁掛けご飯にするとこれまたなんともたまりません。食べると幸せな気分になります。また洋食では渡り蟹は味が濃いのでブイヤベース、パエリア、スパゲティなどが人気です。
■蟹の目利きの仕方
なんといっても生きているものが一番ですが、お店に並んでいるものの中から選別するに当たっては、ズシリと重いものを選んでください。また、甲殻類は、脱皮する関係から自己分析酵素が多く含まれているため死ぬとこの酵素の働きで急速に鮮度劣化を起こすので注意が必要です。腹の部分に半透明の部分が発生しているものは、避けましょう。
なんといってもお店の人のアドバイスを受けるのが最も賢い蟹の入手方法です。

【放送日時】10月20日(月)
【達人名】青果の達人 矢吹一郎
〜りんご〜
一日1個のりんごは病気を遠ざける・・・・西洋の諺
■りんごの歴史
りんごはバラかの果物です。栽培の歴史は古く旧石器時代に当たる今から8000年前には既に栽培されていたようです。日本にも鎌倉時代に中国より伝えられ栽培されていたようですが、本格的には明治以降アメリカから数十種類のりんごが導入され栽培適地であった寒冷地で多く作られるようになりました。現在では7500種類を越える品種があり私たちはそのなかから選抜された優良品種を食べている分けです。
りんごの品種・・・市場に一般的に出回っている物 期待の新種も含めて
■つがる・・・青森県りんご試験場で、昭和五年ゴールデンデリシャス×不明によって育成されました。
果実の大きさは300g前後で、円〜長円形、緑黄色の赤の縞がはいり、淡紅〜濃い紅に色づきます。
肉質は緻密でジュースが多く、酸味少なく味は良好です。
■ジョナゴールド・・・米国ニューヨーク州立農事試験場で1943年(昭和十八年)ゴールデンデリシャスに紅玉を交配し、育成されました。日本には昭和四十五年秋田県果樹試験場によって導入され、果実の大きさは300g前後で円〜長円形、黄色地の上が80%縞状に着色します。甘酸で多汁、風味は紅玉に似て、生食、加工共すぐれた品種です。

■ふじ・・・・・農林水産省果樹試験場盛岡支場が青森県藤崎町にあった時、昭和十四年国光にデリシャスを交配して作出。昭和三十七年「ふじ」と命名され、果実の大きさは350g前後で円〜長円形、縞状に着色します。但し最近では縞状に色付くものは少ない。肉質は硬く粗雑で、果汁が多く、甘味強く、微酸です。日本の大衆品種として評判が高く、世界中で一番多く栽培されている。
■王 林・・・・福島県伊達郡桑折町大字上郡の故大概只之助氏がゴールデンデリシャスに印度を交配して育成したもので、果実の大きさは250g〜300gで長円錐形、黄緑色で果面に細いヒビが入って外観はやや不良です。しかし果肉はやや硬く、緻密、多汁で微酸、甘味及び芳香が強く、独特の風味をもっており人気の高い品種です。
■千 秋・・・・秋田県果樹試験場が昭和四十一年東光とふじを交配育成した中から選抜育成された品種です。
果実は250〜300gで円形又は長円形で褐紅色の縞が入り果肉硬く肉質緻密、果汁は多く甘酸適和キリッとした酸味があって食味は良好な林檎です。
■紅 玉・・・・米国ニューヨーク州の原産。日本には明治初年、開拓使によって導入されました。生産量は年々減少の傾向にあり少なくなったため消費者からおしまれています。果実の大きさは240g前後で円形又はわずかに角張るものもあります。満面鮮紅色で覆われていますが、果面にサビを生じ易い。
肉質緻密で甘酸適和、品質最上で生食、加工用品種としてすぐれています。
■スターキング・・1921年(大正十年)アメリカのニュージャージ州、モンロービル・レービス・マード市の果樹園でデリシャスの枝変わりとして発見され1924年(大正十三年)に「スターキング・デリシャス」と命名されました。果実の大きさは280g前後で長円錐形〜円錐形で、暗紅の縞条を描き全面濃紅色になります。 微酸、甘みにとみ芳香が高い林檎です。

■北 斗・・・青森県りんご試験場が昭和四十五年、ふじに陸奥を交配して育成し昭和五十五年に選抜育成。
果実の大きさは350g前後で円形、黄色地に紅色の縞が入り、紫紅色となります。果実はやや硬く緻密で、果汁は極めて多く、甘酸適和で食味は良好です。
■陸 奥・・・青森県りんご試験場が昭和五年ゴールデンデリシャスに印度を交配して育成しました。果実はゴールデンデリシャスやや大きく、600gにも達します。円〜長円形、果色は無袋で緑黄色、有袋で紅色に着色します。
肉質はゴールデンより粗雑ですが、甘味、芳香があり、酸味はやや強い。
■シナノスイート・・・長野県果樹試験場で昭和53年頃ふじにつがるを交配して誕生。果実は円形で350g位と大きくて果色は赤濃赤色で縞状に着色・果肉はきめ・硬さは中ほどで甘味適度で歯ざわりが良好。
■秋 映・・・・長野県中野市の小田切健男氏が、千秋につがるを交配・育成・選抜した品種。果形は円形、大きさ300〜350g前後、果肉は硬めで、きめは中程度、黄白色です。果皮の地色は黄緑、果皮を被う色は濃い赤。糖度14%程度で甘味は中、酸味も中程度で、渋味は無く強い香りがあり多汁。甘味と酸味のバランスはよい。
■シナノゴールド・・・1983(昭和58)年に長野県果樹試験場においてゴールデンデリシャスに千秋を交配し、選抜育成された。果肉は黄色で、芳香があり多汁。肉質はきめ硬さとも中位で口当たりはよい。
■弘前ふじ・・・1984(昭和59)年、弘前市鬼沢の大鰐勝四郎氏が発見したふじの早熟系の枝変わり。果形はふじより円形。果色は濃赤色で、縞状に着色するが色が濃くなると縞が不明瞭になる。 収穫期は9月下旬で、貯蔵性は普通貯蔵で約1カ月程度。果重は300グラムから350g前後。糖度は高く、蜜が入るものもあり、多汁で、食味は「ふじ」に似るが、果肉はやや軟、酸味は少なめ。
■ト キ・・・青森県五所川原市の土岐伝四郎氏が王林と紅月を交配育成したとして登録されたが、後に王林とふじの交配だと遺伝子的に矛盾しないという。果形は円形〜円錐形で果皮は浅黄色、果肉は淡い黄色、果汁が多く、甘酸敵和で、香り、歯ざわり、口当りとも良好。
■あいかの香り・・・長野市の藤牧秀夫氏が育成したもので、ふじとつがるの交配品種。名は愛娘のなから命名。
果形は長円形で、果肉は黄白色、蜜は霜降り状にはいる。糖度は高く(14~16度)酸度は低い。さくさくとした口当たりで、芳香があり、食味はとてもさわやかで日持ちもよい。
おいしいりんごの見分け方
★色・・・基本的に色の良くついたものほど甘味が強く、味も濃い。
ただ、りんごの周辺の葉に日光が当たる事が重要なので、葉の跡などによる着色不足で食味は落ちない。
★香り・・・りんごのかおりの成分は、アルコール類(92%)、エステル類(2%)カルボニル(6%)、酸類(微量)である。
よく熟したものほど、特有のよい香りを出す。品種によって香りは多少がある。
★大きさ・・・大きすぎるものは大味傾向があります。それぞれの品種に適した大きさがある。形は整ったものの方が味に
ばらつきがない。
★重さ・・・同じ大きさなら、ズッシリと重いりんごほど熟したものが多い。
★ツル・・・ツルがみずみずしいのは新鮮であり、シナビているのは鮮度が落ちている。
りんごの栄養
果糖、ブドウ糖、リンゴ酸、クエン酸、カリウム、食物繊維ペクチン。
ペクチンは下痢・便秘、クエン酸・リンゴ酸は疲労回復・二日酔い・消化促進、カリウムは高血圧に効果があります。

【放送日時】10月27日(月)
【達人名】青果の達人 永井幹也
〜さつまいも〜
岡山中央卸売市場に入荷している主な産地は、徳島県「なると金時」
鹿児島県「紅サツマ」、高知県「西山金時」、が主に入荷しています。
新物は7月頃から入荷していて11月末頃まで収穫して貯蔵をしながら出荷作業がおこなわれています。
■さつまいもは掘りたての新鮮な芋よりも貯蔵して適度に水分が抜けることにより甘味を強く感じられますのでこれからだんだん美味しくなってきます。
■栄養面からみても加熱しても失いにくいビタミンCやカリウム、食物繊維が豊富に含まれていますので、美容と健康にとても優れています。

■調理方法は、焼き芋、ふかし芋、てんぷら、お味噌汁、サラダ、大学芋、スイートポテト、さつま芋ご飯など、さつまいもを美味しく調理するポイントは高温で短時間の調理には向いていないので、煮物、焼き物、揚げ物は低温からじっくりと時間をかけて加熱することにより甘味成分がじわじわと出てきてよりいっそう美味しくいただけると思います。
■保存方法は、日差し、湿気、寒さにあたるとカビが生えたり腐りやすくなりますので、そういった場所を避けて新聞紙などに包み保管してください。