
【放送日時】5月26日(月)
【達人名】
鮮魚の達人 小倉正幸
〜鰆(さわら)〜
岡山の伝統的食文化の代表格「さわら」についてのお話です。
「さわら」は暖流域の魚で冬は東シナ海が主な漁場ですが、九州周辺、日本海等でも漁獲がありこれを「寒さわら」といいます。真夏の一時期を除けば、ほぼ一年中、北海道以南の日本近海で捕れます。
魚偏に春と書くのは国字ができたとき京都から近い瀬戸内海で春を告げる代表的な魚であったと考えられると思います。特に岡山では人気の高い魚です。
ここ瀬戸内海では五〜六月にかけて所謂「魚島」の時期、海水表面温度が約15℃ぐらいになると外洋から内海に産卵のために入ってきます。瀬戸内海では捕獲される魚がほとんど小魚の類であるため体長が1メートル以上体重3キロ以上ある「さわら」はまさに海の神からの贈り物、天の恵みといえます。鮪、鯖などと同じ系統の魚と考えられ沿岸近くに生息するような習性を身につけたものが鯖、広く外洋を回遊するようになったのが鮪。そして外洋を回遊するも産卵のため沿岸部に入ってくる性質を持ったものが鰆といわれています。
また、出世魚でもあります。4〜50cmぐらいをサゴシ、6〜80cmぐらいをヤナギ、1mぐらい以上を鰆と一般的には呼んでいます。名前が変化するのは、大きさによって魚体の脂の載りと可食部位の大きさそして鮮度保持の具合が異なるため同じ魚の種類でも異なる料理方法が用いられるからです。
■ 食べ方は刺身、寿司ねた、酢の物、塩焼き、照り焼き、蒸し物、煮付け、鍋物、油物、味噌漬けなどほとんど万能選手です。また、魚卵は、白子と真子があり白子は椀だね、塩蒸し真子は煮付けと今の時期のみの恵みです。そして、岡山の晴れの献立、バラ寿司には無くてはならない必須アイテムです。
。
■目利き。身に張があること。一見して色目が鮮やかなこと。身割れをしてないこと。ただし、透明感が強いものは脂の載りが少ないことが多いので要注意です。
岡山にいらっしゃる皆様は、是非この時期、この地でしか味わえない天の恵みをお楽しみください。
鮮魚についてのご質問があれば何なりと「岡山市場ネット」にお問い合わせください。ご連絡をお待ちしています。

【放送日時】5月19日(月)
【達人名】
青果の達人 花房敏浩
〜肥後グリーンメロン〜
【属性】ウリ科キュウリ属(横に2つに切った断面が良く似ている)農林水産省の分類では果実的野菜となっている。
【由来・歴史】原産地は東アフリカ・中近東方面(約4〜5000年前)
古代エジプトやギリシャで栽培されており、そもそもは暖地向け
北ヨーロッパでの栽培は14〜16世紀以降
日本では大正以降に温室メロンが栽培、弥生時代には「マクワウリ」
〜岐阜県本巣市(旧真桑村)から〜が栽培されている。
【分類】色で分けると、赤肉(クインシーなど)・青肉(アールス・アンデスなど)
・白肉(ホームランなど)の3色に分かれる。
他にネットの有る・無しでも分かれる。
【ネットの形成】ネットは、果肉が果皮よりも大きくなろうとして果皮がひび割れ、それ
を防ごうとして出来たコルク層がネットとなる。
人間で言えば、切り傷を覆うかさぶたみたいなものです。
【成分・効能】カリウムが豊富でナトリウムを体外に排出する効果がある
ビタミン・繊維質があり、美容・整腸作用がある。
アミノ酸の一種であるギャバが豊富で高血圧予防に効果がある。
→食後のメロンは単に口を楽しませるだけでなく、余分な塩分の
排出と肥満防止の効果がある。
お酒を飲んだ翌朝にも良い(利尿効果)。
【説明】外観は楕円形で果皮は暗緑色、1玉重量は約1.5kとなる大型
のネットメロン
○果肉色は淡緑色で、糖度が16度以上の(条件がよければ20度
近くにもなる)高糖度が特徴。
食味としては、繊維が少なく、ジューシーであっさりとした甘さで、
糖度の割りにしつこくない。
○通常メロンは食べ頃管理が難しいが、肥後グリーンは硬くても甘く、
5日〜1週間程度置くとよりジューシーで甘さが増す
→食べ頃を問わない
【目利きのポイント】ネットメロンは通常ネットのきめが細かく、ネット1本1本の盛り上がり
が高いほうが良いとされます。
肥後グリーンはネットの良し悪しは味にほとんど関係ありません。
肥後グリーンの目利きのポイントは、
@果皮の色が均等であること。
A持ったときにズッシリとしているもの。
(売り場で数個持ってみて比べて下さい)
B立体栽培の方が食味が安定している。
C前述のように硬くても柔らかくても美味しいのですが、
一部が極端に柔らかいのは避けること。
【美味しい食べ方】メロンは常温保存し追熟が必要、適度な硬さになったら、冷蔵庫
(5〜8度)で3〜5時間程度冷やすとよい。
青果についてのご質問があれば何なりと「岡山市場ネット」にお問い合わせください。ご連絡をお待ちしています。

【放送日時】5月12日(月)
【達人名】
青果の達人 永井幹也
〜トマト〜
【属性】トマトはナス科の一年草です。トマトという呼び名はメキシコで「膨らむ果実」を意味する”トマトゥル”からきています。
【歴史】原産地は南米のアンデス高原で10世紀頃メキシコに持ち込まれた野生種のチェリートマトが栽培化されました。
日本には江戸時代に長崎に伝わったのが最初とされますが、最初は食用ではなく観賞用でしたが明治以降になってケチャップの普及によって全国に広まりました。
【種類】赤色系と桃色系の2種類で、
赤色系は酸味と香りが強く加熱用として、
桃色系は香りが弱くて甘味があり生食用に適しています。
【成分】ビタミンA、C、ベーターカロチン、食物繊維(ペクチン)を多く含み赤い色はリコピンというカロチノイドの一種の色で抗酸化物質として注目されています。うまみ成分であるグルタミン酸が料理の味を引き立たせます。
【生産】5月6月は1年で最も入荷量が多く、味についても高温多湿、低温、雨に弱いなどに弱い性質ですが、ハウス栽培、雨よけ栽培により気象条件を克服しており太陽の恵みをしっかりと受けて美味しく育っています。
【目利き】形状は丸っこく張りがあり、ずしりと重みを感じるもの、色は赤いほうが良いが色がついてない場合は常温保存して色がついてから食べてください。
【食べ方】生食はもちろん、煮込みやピザなどの焼き物にすることにより味が凝縮されて美味しさが際立ちます。
青果についてのご質問があれば何なりと「岡山市場ネット」にお問い合わせください。ご連絡をお待ちしています。

【放送日時】5月5日(月)
【達人名】
鮮魚の達人 小倉正幸
〜魚島〜
前回お話したとおり、5月1日の八十八夜も過ぎ瀬戸内の海はいよいよ「魚島」のシーズンになりました。紀伊水道、淡路島周辺海域から相生沖、日生から小豆島周辺海域、下津井、そして福山、尾道、伊予灘、豊後水道など瀬戸内海各海域、各港で水揚げが盛んに行われています。天然真鯛をはじめとして色々な魚種がここ岡山市中央卸売市場に入荷しています。
そこで今日のお勧めは、「つのぎ」と「いか」です。
「つのぎ」は、「刺身(薄作り)」、「煮付け」、「味噌汁」、「から揚げ」に最適です。特にこの時期、肝が大きく充実しているので身の旨さもさることながらその肝の美味しさは筆舌に尽くしがたいと言ってもいいぐらいです。
また、ご案内する烏賊は烏賊でも「真イカ」と「針イカ」です。いずれも瀬戸内海で水揚げされる甲烏賊で日本海で捕れる「スルメ烏賊」「剣ざき烏賊」とは異なり、甲烏賊の種類で「紋甲烏賊」の近種です。代表的な調理法は、先ずは「刺身(細造り)」、「てんぷら」、「焼き物」、筍、小芋等との「煮付け、炊き合わせ」「木の芽和え」「八宝菜」など季節の野菜との相性がたいへんよく岡山という瀬戸内のロケイションを神に感謝したい気持ちになります。

「つのぎ」にしても「真いか」「針イカ」にしても、通常は、いずれも岩場とか水深の深いところに生息していてそう易々とは人に捕獲されませんが、この時期は魚たちにとって恋の季節?となり陸地に近い浅い場所に移動してきているため大量に水揚げされます。5月中旬ごろまでは良く太っていて美味です。早くしないと6月上旬ごろからは、産卵を終了して激痩せします。したがって今がチャンスです。
毎年、この「魚島」の時期は水揚げ量が増したため供給過剰になり、価格的にも約一ヶ月前に比べると魚によっては、ほぼ半値以下で取引されています。この時期たいへんお買い得価格となっていますのでこれが第二のチャンスの理由です。
この機会に是非、お近くの鮮魚店、量販店、百貨店等にお立ち寄りになり、岡山の「魚島」をお楽しみ頂けたら市場人間の私としては、たいへん嬉しく思います。
瀬戸内のお魚についてのご質問があれば何なりと「岡山市場ネット」にお問い合わせください。ご連絡をお待ちしています。