
【放送日時】9月8日(月)
【達人名】野菜ソムリエ 伊丹ゆかり
〜里芋〜
■原産地・・・インド東部からインドシナ半島などの熱帯地方。タロイモと同じ仲間。
■伝来・・・・日本への渡来は古く縄文時代に伝わってきたといわれている。縄文時代の主食であったという説もあり稲作より歴史のある作物である。
山でとれる「山芋」、里(村)で栽培される「里芋」という名前の由来がある。
■栄養・・・野菜のなかでエネルギーの高い野菜。しかし同じイモ類のジャガイモ、さつま芋に比べるとエネルギーは少ない。ミネラルを全体的に多く含まれる。カリウムは豊富で食物繊維も多い。ぬめり成分のガラクタンには、胃の粘膜や腸の働きを活発にし血糖値、血中コレステロールを抑える働きがあるといわれています。

■里芋団子の作り方
【材料】
里芋・・・400g(正味250g)
だんご粉・・・80g
砂糖・・・40g
きな粉/砂糖・・同量で混ぜ合わせる。
【作り方】
1、里芋は皮をむき輪切りにして水からゆでる。(箸が通るまで)
2、水でさっとぬめりをとり、すりこぎなどですりつぶす。
3、だんご粉と砂糖を入れてまぜあわせ食べやすい大きさに丸める。
4、3を熱湯にいれ浮いてくるまでゆでる。
5、冷水にさらして盛り付けきな粉と砂糖を混ぜ合わせたものをかけて出来上がり!
里芋の苦手な方も是非お試し下さい。

【放送日時】9月15日(月)
【達人名】青果の達人 矢吹一郎
〜葡萄・・・・・生食用葡萄について〜
日本でのブドウ栽培は鎌倉時代に甲斐の国勝沼で始まり、17世紀以降棚作り栽培の開発により発展したとされています。明治維新により、海外から数多くの品種が導入された中、日本の風土に合ったものが選抜され、普及してきました。
葡萄は世界で1番の生産量がある果物です。世界的には、ワインの原料として消費されるほうが圧倒的に多いのですが我が国では約9割が生食用として消費されています。それだけ美味しい葡萄が生産されていると云うことでショウネ!
■岡山市中央卸売市場に入荷する主な品種
安芸クィーン
キャンベル
デラウェア
巨峰
翠峰
桃太郎ぶどう〔瀬戸ジャイアンツ〕
マスカットオブアレキサンドリア

紫玉
N・ピオーネ
N・ベリーA
高墨
高妻
赤嶺
多摩ゆたか
オーロラブラック
シャインマスカット
ロザリオビアンゴ
藤稔
スチューベン
マスカットビオレ
紫苑
グローコールマン
等々、
品種の紹介中太字は現在(平成20年)入荷の多い品種、網掛けは今後の有望品種と思われます。
■今最盛期の葡萄・・・・岡山県中北部を中心にN・ピオーネがダントツ多く、次いで藤稔、桃太郎ぶどうと合わせたら、瀬戸ジャイアンツでしょうか? 他にはマスカットオブアレキサンドリア、N・ベリーAそれに岡山県生まれのオーロラブラックも市場では、人気が出てきています。巨峰の味乗りも良いですね。
ピオーネやマスカットアレキは今が最盛期で今後入荷数量は減少しますが10月上旬までは、順調な入荷が見込まれます。後半の葡萄としては、紫苑、マスカットオブビオレ、赤嶺、コールマン等があります。特に紫苑、ビオレは注目の新品種です。
■今年新しく登場した品種
【シャインマスカット】・・・・マスカットの香りのする、大粒種無しの糖度の非常に高い、しかも果皮ごと食べられる新しいタイプの葡萄で、桃太郎のライバルとなりそうです。
■葡萄の栄養・・・・「海のミルク」は牡蠣ですが、では「畑のミルク」とは何でしょう?
答えは葡萄です。ヨーロッパではそう呼ばれているそうです。
カリウム、鉄、亜鉛、銅等のミネラルの含有量が多く他にクエン酸とかビタミン(V)ではVA・VB1・VB2・VC等々です。
健康番組で話題になっている抗酸化食品、取分けポリフェノールは、葡萄には豊富の含まれております。葡萄の場合それはアントシアニンで、活性酸素などによる老化の防止、発ガン抑制の効果があるとされています。
しかし、その殆どは果皮に含まれていて皮を食べない食習慣を持つ日本では宝物を廃棄しているのが現状です。誠に残念というしかありません。日本では種無し葡萄が多いので是非果皮も一緒に食べましょう。ゴミも少なくなるし健康にも良い正に一石二鳥です。
糖には果糖・蔗糖・ぶどう糖等がありますが、葡萄にはその名が示すようにブドウ糖が多く含まれています。ブドウ糖は体に消化吸収されやすくエネルギーに早く変わる為、夏バテや疲労回復にはもってこいの果物です。
■美味しい葡萄の見分け方・・・
鮮度的には実の部分に張りがあり、軸が太く青いものを、又果実に白っぽい粉(ブルームと呼ばれています)が付着していますが、これが均一に付いていて落ちて無いものを、果皮の色は、実の色が黒系や赤系のブドウは色の濃いものを、緑系のブドウは黄色っぽいものを選びましょう。
但し、栽培地の気候等により、完熟していても色付きが悪く、見栄えも良くないものもあります。しかしこうした物の中に安くて美味しいものが結構あったりします。葡萄を沢山買って選択眼を養って下さい。

【放送日時】9月22日(月)
【達人名】鮮魚の達人 小倉正幸
〜鮭〜
北海道を含めたアラスカ、カナダあたりでは、秋になると一斉に川を上ってくる鮭は、昔から冬を越すための貴重な食料として熊にとっても人にとっても大変なご馳走でした。
かつては、自然に対する畏敬の念をいただき、必要な分だけを採り、神に感謝して大切に食べるという習慣がありました。また、北・東日本では年末に食べる「歳取り魚」として特別な意味を持っているのもこの名残です。古代より重要な食用魚であり、素干しにしたり、塩引きなどに加工、朝廷への献上物、租税への代わりに使用されていました。江戸時代後期の滝沢馬琴の日記には贈答用やお正月の祝い魚などとしてたびたび塩鮭が登場しているらしいです。今では養殖や稚魚法流事業などの成功によって漁獲量も安定し、日本人が「最もよく食べる魚」「なじみのある魚」「好きな魚」になっています。今回の生物分類名は、サケ目サケ科サケ属という非常にわかりやすいものです。生息域としては、千葉県利根川以北と日本海山口県以北の河川に遡上し、また西太平洋側では朝鮮半島東部からシベリアのレナ川、東部太平洋ではアメリカカリフォルニア州からカナダのマッケンジー川まで遡上。北太平洋、北極海に回避していくらしいです。一般に流通している鮭は、大きく分けると天然物と養殖物の2種類あります。今では養殖物の表示があるのでわかりやすいと思います。また、店頭に並ぶ鮭には「種類の名前」とその中に「採れる時期による名前」があります。
「種類の名前」主に天然物で紅鮭、白鮭、一方養殖で銀鮭、サーモントラウトが多く店頭に並んでいます。
「採れる時期による名前」日本で最も多く採れる鮭 白鮭に区分があります。
■【鮭児(けいじ)】・・・鮭司とも書きます。産卵する年齢に達していない若い白鮭で、ロシア北部の河の生まれだと考えられています。エサを求めて回遊中に、産卵のため日本の河川に戻ってくる成熟した日本の白鮭につられて沿岸に寄ってきて捕獲されます。まだ成熟していないので小型ですが、脂がのっていて美味しいそうです。捕獲量は非常に少なく、普通の白鮭の数千匹の割合。一般の白鮭の10倍以上の値段で取引されます。かなりの勢いで特別な鮭です。
■【時知らず】・・・鮭の旬である秋以外(春から夏にかけて)に採れるので“時知らず”というのですが、最近では省略された単に“時鮭”と呼ばれています。今でこそ沖合まで出漁できますが、昔は、沿岸漁業しか可能でなかったので回遊中の鮭を捕獲することが困難だった為この名前が付いたということです。卵巣・精巣がまだ成熟していず、身肉に脂があるので大変美味。ロシア北部の河川の生まれで、回遊中に日本の近海で捕獲されたものと考えられています。価格もお手ごろで、なおかつ美味しく個人的にはお勧めの鮭です。
■【メジカ】・・・本州の河川に戻る鮭がその手前の北海道・東北沿岸で捕獲されたのもで、成熟までまだ少し間があるので身に脂が残っていて美味しい。完全に成熟すると鼻先が伸びてけわしい顔つきになるのですが、メジカはまだ鼻が伸びる前で目と鼻が近いという意味で“目近”と書きます。
■【アキアジ(秋味)、ギンゲ(銀毛)】産卵のために故郷の河に近づいたもので、全身が銀色に輝いています。秋に出回る最も一般的な鮭。北海道ではアキアジ、東北ではギンゲと呼ばれています。
■【ブナ】婚姻色である薄茶色〜赤茶色の斑点模様が出た白鮭。卵巣・精巣に栄養が移っているので身肉の脂肪分はかなり少なくなっています。河口付近で絶食に入った頃が、薄ブナ、河を昇り始めて斑点が濃くなったものを本ブナと言います。
■【ホッチャレ】アイヌ語で“尻からばら撒く”と言う意味。産卵が終わって瀕死の状態で河を流されてくる鮭。身肉の脂肪分は0.1%になっていると言います。現在では天然の産卵もほとんど無いのでホッチャレを目にすることも無いと思われますし、パサパサで不味いので食べる人もいないでしょう。しかし大昔に冬に備えて鮭を乾燥させて保存食を作るとすれば、脂肪分の少ないホッチャレのほうが保存中の脂肪の変化がないので適しています。
その他にも
●銀鮭・・・サクラマスとほとんど見分けがつかないのですが別種だそうです。最近は養殖が大変盛んです。天然物は北海道のわずかに採れるだけです。
●紅鮭・・・婚姻の時期になると真っ赤になるので紅鮭。身の色も赤身が強く、見た目の美しさで喜ばれます。塩鮭には最高の魚で、コクのある旨みとほんのりとした甘味があります。主に北米で捕獲されますが、日本でも北海道でごくまれに採れます。
●アトランティック・サーモン・・・大西洋鮭。ノルウェー近海で昔からよく採れていましたが、最近はほとんど養殖もの。
●キング・サーモン・・・マスノサケと呼ばれています。鮭の仲間では最大で、2m近く、体重40kg以上になります。身が厚いのでステーキなどにむきます。北米の河川の生まれですが、日本でも回遊中のものが三陸沖の定置網にかかります。
●カラフト・マス・・・日本海北部、三陸沖、からアメリカ西海岸の北部にかけて北太平洋に分布します。60cm前後と小型の鮭。桜の季節に三陸沖の定置網で採れるのでサクラマスと呼ばれる事もあり、混乱しています。
●サクラマス・・・銀鮭によく似ているが別種。日本海北部、三陸沖、オホーツク海のみに分布。